Kimi K3をはじめて使ってみた感想:漫画の仕上げをまるごと任せてみた
by yasuna
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この記事はAIエージェントと一緒に執筆しています
こんにちは!yasunaです!
端的に言うと、「Kimi K3、はじめて使ったけど、普通に"現場の仕事"をこなす子だった。ただし絶対ルールは守りきれない」 という話です。
2026年7月17日、Moonshot AIから Kimi K3 が発表されました。
Introducing Kimi K3: Open Frontier Intelligence
— Kimi.ai (@Kimi_Moonshot) July 17, 2026
🔹 2.8 Trillion Parameters, 1 Million Context, Native Multimodal
🔹 Kimi Delta Attention enables up to 6.3x faster decoding in million-token contexts
🔹 Attention Residuals deliver ~25% higher training efficiency at <2% additional cost
🔹 Built for long-horizon agentic coding and self-evolving workflows
Kimi K3 is now live on on Kimi.com, Kimi Work, Kimi Code, and the Kimi API.
Open Weights by July 27, 2026.
2.8兆パラメータ、100万トークンのコンテキスト、ネイティブマルチモーダル。100万トークン時のデコードが最大6.3倍高速って書いてあって、長い文脈での実用をかなり意識したモデルのようです。オープンウェイトは7月27日公開予定とのこと。
そして個人的に熱いのが、「一部ベンチマークでFable 5を上回る」という触れ込みです。わたし、Fable 5 がとにかく好きなので。
ちょうどその日、制作中のAI漫画(AITuber本のスピンオフ・漫画編)を仕上げようとしていました。
今日で漫画編仕上げたいドン!!!
— yasuna (@yasun_ai) / X
新しいモデルを試すときは、ベンチマークより「自分の現場の仕事をそのまま投げる」のが一番分かると思っています。ということでK3に、生成済みページの検品から台詞直し、コミット、PR作成までまるごと投げてみました。初見の感想です。
はじめに:その日の並走体制
先に言っておくと、この日わたしの作業場はK3単独ではありませんでした。
solにSNS用の漫画を作らせ、K3に次回作に入れる漫画を校正させ、Fableに原稿直させ、私は今クラフトビール飲んでる
— yasuna (@yasun_ai) / X
Sol(GPT 5.6 Sol)にSNS用の短い漫画、K3に次回作の漫画の校正、Fable 5に書籍原稿の修正。3モデル並走で、人間はクラフトビールを飲む。これがいまの個人開発の実態です。
そんな中でK3に投げたのは、漫画ページの検品(画像を見て顔の違和感や文字化けを指摘)、キャラの顔ドリフトの原因調査とプロンプト修正、ネーム改修、植字ずれ修正、コミットとPR作成です。漫画制作の中身そのものは別の機会に書くとして、今回は「K3がどう動いたか」に絞ります。
良かったところ
その1:画像を「見て」検品してくれる
漫画の検品は、結局のところ「ページを見る」仕事です。公式発表に「Native Multimodal」とあるとおり、K3は生成されたページ画像を自分で開いて、「この吹き出し、文字が二重になってます」「キャラの顔が参照と違います」とチェックして回ってくれました。
地味にありがたいのが、ダメな理由まで言語化してくれること。「なんか違う」と言うと「三面図に対して目の描かれ方が大人顔寄りです」のように返ってくるので、こちらのモヤモヤが指示に変えやすい。
そしてこれが、画風のずれを直したときにK3が調査用に作った比較画像です。見てびっくりしました。

上から「修正前(イラスト調)」「修正後(アンカーに合わせた)」「基準にしたスタイルアンカー」です。構図はそのままに、画風だけが基準のページに寄っている。こういう「何を見て何を直したか」の証拠を自分で作って見せてくれるのは、検品を任せる側としてかなり助かります。
その2:感覚で直さず、計測してから直す
植字の位置ずれを直す場面で、いきなり座標をいじるのではなく、植字前後の画像の差分を numpy で取って「文字が実際どこに描かれたか」を機械的に特定してから補正していました。
これ、わたしが前に「音を聴けないAIに計測で歌声を調教させた」ときと同じ考え方で、勝手に親近感を持ちました。
推測で直すと沼る、計測すると一発。それをデフォルトの動きにしてくれるのは助かります。
その3:未コミットの作業を見つけて先に保存してくれた
今回の作業とは関係ないところで、以前のセッションの変更が未コミットのまま残っていたらしく、K3がそれを見つけて「これ別コミットで保存しときますね」と先に片付けてくれました。
エージェントに仕事を任せると、こういう「聞いてないけど気が利く」が一番信頼に繋がる気がします。逆に言うと、気が利きすぎて勝手に何かされるのが怖い人は、コミット周りの許可設定はちゃんとしておいたほうがいいです。
気になったところ
その1:創造性はあるが、絶対ルールは守りきれない
これはこの日の並走作業で分かった、いちばん大事な所感です。
K3の創造性とか自由性でアイデアを発散させて面白いものができるんだけどこちらが設定した絶対ルールを守りきれないのでSolに冷酷に直させるとめっちゃ整う
— yasuna (@yasun_ai) / X
K3はアイデア出しや発散が本当に面白いんですが、こちらが設定した絶対ルールを最後まで守りきれない場面がありました。具体的に何があったかというと——
うちの漫画パイプラインの絶対ルールは「コマ(吹き出し)は白紙で描く」です。文字はあとの植字工程が確実に入れるので、画像生成の段階ではコマは空っぽにする。これ、いままで一度も破られたことがなかったんです。ところがK3の書いた生成プロンプトには、コマにテキストが書き込まれていました。おかげで出来上がったページは、焼き込み文字と植字が重なった文字化けページに。「白紙で」という一文を、プロンプトを組み立てるうちにいつの間にか落としていた、という話です。
いまのところの答えは役割分担で、K3で発散させて、Solに冷酷に整えさせると綺麗に仕上がります。発散と収斂でモデルを変える、という使い分けです。
その2:K3でもできないことはある
K3でもできないことを見つけた
— yasuna (@yasun_ai) / X
何ができなかったかは、また検証がまとまったら書きます。ただ「これなら何でもいけるのでは」という初見の期待は、ちゃんと裏切られました。そういう意味では健全な1日でした。
その3:検品は手伝ってくれるが、検品基準は人間
コマへの文字焼き込み(犯人はその1のとおりK3のプロンプトでした)が出たとき、K3は検品でちゃんと拾ってくれたんですが、「このページは許容か、再生成か」の判断は結局こっちが握ることになりました。検品は手伝ってくれても、合格ラインは人間の仕事です。
おまけ:気づくのは上手い子、でも直すのはまた別
この日のK3でいちばんびっくりした出来事を最後に。漫画のページからハヤテの顔の部分だけを勝手に切り抜いて、ズームして眺めて、参照と比較して、改善提案まで持ってきたんです。……それ、わたしの仕事なんだけど(笑)。指示していないのに「気づく」までやる。気づくのは本当に上手い子だと思いました。
ただ、気づけることと、ルールに沿ってそれを直せることは、また別のようです。
K3にいつも通りのテックブログ書かせてみたんだけど2000字程度でもうまくコントロール効いてないのでダメそう笑
— yasuna (@yasun_ai) / X
ClaudeCodeとか設定しなくても最低限このくらい守れるだろうというハーネス以前のものもK3には何も無いのがよく分かってきた
— yasuna (@yasun_ai) / X
ちなみに白状すると、この記事のたたき台もK3に書かせたものです。上のポストのとおり素の出力はコントロールが効かなかったので、構成の指示・事実確認・根拠の入れ直しは人間がやりました。この記事自体が「発散は得意、収斂は別」の実例になっています。
まとめ
- 自分の現場の仕事をそのまま投げたら、検品→修正→コミット→PRまで一通りこなした
- 画像を見て検品する、計測してから直す、気が利いて先に片付ける、はちゃんとできている
- 一方で絶対ルールの遵守は苦手。わたしは「K3で発散→Solで整地→Fableで原稿」の使い分けに落ち着いた
次に気になっているのはこれです。
あとやりたいことはK3がFableみたいに本1冊分の文脈を崩さずにこちらの意図に8割くらい沿って書けるのかは気になる
— yasuna (@yasun_ai) / X
100万トークンあるなら、本1冊分の文脈を持たせても崩れない可能性はある。長文脈を「載せられる」のと「崩さずにいられる」は別の話なので、これはちゃんと検証してみたい。
「Fable 5 を超えたか?」は、わたしの現場ではまだ分かりません。でも初めて使った日に、実戦の仕事を最後まで付き合わせられる時点で、かなり使える子だと思います。
ここまで読んでありがとうございました。